年末 厠で肝試し
この年末年始は帰省もせず、
例年以上に年の瀬の感覚がないまま、2024年を迎えました。
毎年、今年こそはと勇みつつも
なかなか実行に踏み切れずにいることがあります。
内容自体は至って簡単で、大晦日の夜に厠(=トイレ)で
「がんばりにゅうどう、ほととぎす」と3回唱えるというものです。
唱えると、人の生首が落ちてくる、あるいは頭が現れるので、
これを袖に入れて部屋に持ち帰ると
首が小判や黄金に変わっているのだそうです。
「がんばり入道」というのは厠に現れるといわれる妖怪で、
江戸時代の浮世絵師・鳥山石燕が著した
妖怪画集『今昔画図続百鬼』でも紹介されています。
首が小判に変わるという俗信は兵庫県などの各地に伝わっているようで
年に一度のこの機会を私は「がんばり入道チャンス」と称しているのですが、
口にしてみたい好奇心と何か起きたらどうしようという気持ちの間で、
ここ10年間ほど後込みをしています。
さて、年始から連日、胸の痛むニュースが続いていますが
心持ちは気丈に、日々 自分ができることを邁進していけたらと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(畔柳)